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笹幸恵
2025.2.8 12:28日々の出来事

『SPA!』倉山記事〜中身は「便所の落書き」以下

『SPA!』2/11・18号の倉山記事。
今週はデフレから始まっているから金融の話か。

と思いきや、薄っぺらな人の悪口と憶測のオンパレード。
日銀には「利下げは負け」の謎理論があるとか、
日本経済がどうなろうと知ったことではないと考える
勢力がいるとか、
植田総裁はその傀儡にすぎないのではないかとか。

リフレ派を支持しているようだが、
その根拠は一切示さず、白川元総裁を
「リーマンショックで日本人を地獄に叩き落とした」と評したり、
日銀人事は日本政治の天王山だと言って
安倍元首相が「白川討伐」を掲げて政権奪還したなどと書いたり。

妙に時代がかった大仰な表現でもっともらしいことを
書いたように振る舞っているが、
言っていることは倉山脳内劇場(思い込み)の垂れ流し。
しかも、アベノミクスが「景気を回復軌道に乗せた」
「デフレではない状態になった」と言ったそばから、
これが「劇的な景気回復につながった」などと綴っている。

どっちなんだよ。

深く考えもせず言葉を並べているだけなのが丸わかり。

日銀人事について書くなら、金融政策決定会合に
リフレ派が減っているなどと騒ぎ立てる前に、
かつて安倍政権で2%の物価上昇を迫った圧力や
日銀の独立性をどう考えるかぐらい
開陳してもよさそうなものなのに、そこは一切スルー。
居酒屋談義は居酒屋でしろ。


後段はもっとひどい。
国民民主党が「103万円の壁の攻防」で
「コケにされ続けている」。だから
日銀人事に因縁をつけて取引材料にしろ、
と言っているのだ。


どんなに立派な人選でも「聞いてない」
「挨拶が無い」「順序が違う」「誠意が見えない」
「何かが違う」等々、なんでもいい。
通るに決まっている案件に訳の分からない
因縁をつけて条件闘争をするなど、
古今東西、政治の世界の日常茶飯事だ。


いや〜〜〜、驚くべき軽薄さ!!!
子供じみたイチャモンを、
それが日常茶飯事だからと正当化しているのだ。
倉山には、健全な議論を志す良心も、
健全な民主主義を指向しようとする誠実さもない。
便所の落書き以下だ!!!

『SPA!』編集部さん、こんなものを読者に読ませて
本当にいいと思っているんですか!?
そこに、誠実さと知性はありますか?
雑誌は、いろんな(雑多な)意見が載っているから雑誌。
ゆえに、どんな意見が載っていてもいい。
しかし便所の落書きをすんでのところで留めるのは
編集部の最低限の良識ではないのか。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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